会長挨拶

 平成27年10月1日、スポーツに関する施策を総合的に推進するため、文部科学省の外局と
してスポーツ庁が設置されました。大きな転換点です。2020年の東京オリンピック・パラリン
ピックを成功に導いていくためにも、国際競技力向上、地域スポーツの推進、障害者スポーツ
の充実は当然のことです。合わせてこれらの中核となる学校体育・スポーツの一層の充実・
発展を目指していかなければならないと思います。
  なぜならば、我が国のスポーツ文化を支えてきたのは学校体育・スポーツだからです。欧米の
スポーツ文化を視野に入れながらも、運動部活動も含めて日本独自の特性を踏まえたスポーツ
文化を構築していく。その意味で、学校教育期における体育の授業では、グローバル社会に活躍
する人材の育成に寄与しなければなりません。
  何のために技能を教えるのか、何のために体力を高めるのか。体育の必要性は何か、存在意義
は何かということです。目指すべきは、運動有能感を高めることと私は考えます。自分は技能
レベルが高いと自信を持っていること、つまり①「身体的有能さの認知」はもとよりですがそれだ
けではありません。自分もやればできる、努力すれば、頑張れば自分なりにできるという②統制感
があります。さらに、技能レベルは高くなくても仲間や指導者に認められている、評価されている
という③受容感があります。これら3つの重要な因子が絡まって子供たちは運動やスポーツのよさ
を味わっていくし、運動有能感を高めていきます。このことが「生きる力」を育みます。体育は
技能や体力を直接的に高めていく教科ではありますが、実は、運動有能感こそを高めているので
す。それが「生きる力」となります。ここに体育の存在意義があると考えます。
  このため、学体連は学校現場や教育行政と一致協力してこの重要な学びの場を一層活気あるもの
にし、学校全体に活力を与えていく組織でありたいと考えます。