高等学校部会

分科会主題(器械運動領域)

領域別(器械運動、陸上運動および陸上競技、球技および集団的スポーツ、武道および格技、ダンス)に、分科会の主題を掲げた。総則に関する体育も分科会主題をあげた。また、運動領域を超えた体育学習全般の主題も一覧としたが、選択制体育は別のくくりとしてまとめた。

第5回大会 「器械運動」
第8回大会 「器械運動の効果的な指導」
第9回大会 「マット運動の学習において自主性を高める為の一考察」
第11回大会 「跳箱運動『前方倒立回転とび』の系統的指導はどのようにしたらよいか」
第12回大会 「補助によるとび箱運動の効果的指導法」
第13回大会 「腕立て前転の学習指導に於ける生徒の意識」
第15回大会 「興味に富んだ器械運動の工夫」
第17回大会 「器械運動(マット運動)の効果的指導法の一考察」
第23回大会 「自分の目標を持ち、進んで器械運動に取り組む学習の指導はどうすればよいか」
第27回大会 「意欲的に取り組める体育の指導法をめざして」
第29回大会 「生徒が意欲を持ち自ら進んで取り組む指導を目指して-視聴覚機器の効果的活用-」
第42回大会 みんなで立とう前方倒立回転とび
-やればできる-   -どこまでできる器械運動-

高等学校期の器械運動は、中学期の指導を踏まえ本質的技能の定着とそれをとりまく諸技能の向上をめざした。このため、系統的・効果的な指導法の検討がなされた(第5回、第8回、第11回、第12回)。しかし、技術指導中心になり過ぎたため、できない種目が多くなるとともにつまずく生徒が生じ、消極的・非協力的態度を示し、器械運動を好まない傾向が見られるようになった(第13回)。このため、つまずきへの対応や自主性の高揚をめざした研究もすすめられたが(第13回、第17回、第23回)、個に即した技能の設定を図り、これに応じた学習内容の追求を行うようにもなった(第23回、第27回、第29回)。

分科会主題(陸上運動および陸上競技領域)

  

第5回大会 「陸上競技」
第11回大会 「走運動の効果的指導」
第12回大会 「走運動の効果的指導」
第13回大会 「距離投げ(輪投げ)に対する生徒の意識」
第15回大会 「陸上競技の効果的な指導における-考察」
第16回大会 「すすんで学習する持久走の指導はどのようにしたらよいか」
第17回大会 「陸上競技の指導法について」
第23回大会 「自分の目標を持ち、進んで陸上運動に取り組む学習の指導はどうすればよいか」
第28回大会 「生涯を通して自ら運動に取り組む能力を養う体育指導-個人の能力に応じた持続走の実践-」
第42回大会 「『自主・自律』の校訓に根ざした体育学習のあり方について」
                         -ハードル走の授業を通して-

生徒は陸上競技で培われる能力の必要性は理解している。しかし、技能獲得中心の授業は、単調で、個人的能力を対象にされることなどから、生徒の興味を引きにくい。このギャップをうめる検討が、この領域の分科会の歴史といっても過言ではない。興味を持てる教材の開発や目標値の設定と達成に向けた学習の工夫などがあり、現在は個人の能力に応じた学習への取り組みの検討がなされている。

分科会主題(球技および集団的スポーツ領域)
第5回大会 「球技」
第7回大会 「バレーボールの段階指導の中で体力つくりをどのようにすすめたらよいか」
第8回大会 「サッカーにおける個人技能の効果的な指導法の研究-体力の面も考慮して-」
第9回大会 「バスケットボールに於けるグループ学習の効果的指導」
第11回大会 「バレーボールにおけるゲームの効果的指導はどのようにしたらよいか」
第13回大会 「グループ構成法に対する生徒の意識」
「バスケットボールの技能習得過程における生徒の意識」
第15回大会 「バスケットボール指導における問題点とその指導法」
第16回大会 「ゲームを通して自らすすんで実践する体育学習をめざして」
「バスケットボールの授業における意識・態度の変化をどのようにしたらよいか」
「自らすすんでハンドボールのゲーム及びゲーム運営に取り組む姿を求めて」
第17回大会 「ラグビーフットボールの効果的指導法」
第18回大会 「自主的活動を育てるバレーボールの指導」「バレーボールの効果的指導について」
第20回大会 「ラグビーを通しての体力つくり」
第23回大会 「みんなが目標を持ち,進んでバスケットボールに取り組む学習の指導はどうすればよいか」
第25回大会 「バスケットボールの楽しさが体得できる学習をめざして-スコアブック記入とその効果-」
第26回大会 「豊かなスポーツ体験学習を目指す指導の工夫」「個性を生かす指導の工夫」「自主的運営に基づく学習活動の工夫」
第27回大会 「学校体育における効果的なバレーボール指導をめざして」「生涯を通じて実践できるスポーツの効果的指導を求めて-球技(テニス)-」
第29回大会 「基本技術を生かしたゲームの喜びを求めて」「運動の特性に基づいた効果的な指導の工夫」
第31回大会 「生徒自らが意欲的に取り組むラグビー学習について」
第45回大会 「豊かなスポーツライフをめざした授業の展開」 ~バドミントンの授業を通して~
「主体的に体育・スポーツへ関わりを持たせる体育学習」
~スポーツ科における女子サッカーの展開~

球技は、小・中・高校を問わず、児童生徒が興味を持って取り組みやすい領域である。しかし、球技のゲームの真のおもしろさを味わうためには、ボール操作の個人技能および対人技能が必要であり、高等学校期にはそれらが強く望まれる。しかし、基本技能中心の授業では興味が低下し、ゲーム中心では技能が身につかない実態がある。この課題を検討した分科会は多い。そこでは、個人技能と応用技能の指導の順序性(技能練習とゲームの関連も含む)の検討(第8回、第11回、第15回、第26回)、グループ構成からの検討(第13回、第18回)、グループ内での学習法の検討(第9回、第18回)、めあて設定の検討(第23回)、ルールの検討(第27回)などがなされた。この他には、自分の能力に応じて球技を楽しめることを目指した実践がみられる(第18回、第26回、第27回)。

分科会主題(武道および格技領域)
第8回大会 「剣道における打撃と身体の強調」
第12回大会 「剣道の効果的な指導はどのようにしたらよいか」「教科における柔道の段階的指導」
第13回大会 「グループ学習に対する生徒の意識」
第15回大会 「格技(剣道)における効果的な指導について」
第16回大会 「自らすすんで実践するグループ学習についての一考察」
第17回大会 「剣道の効果的指導について-足さばきの指導法-」
第24回大会 「教科体育における格技(柔道)の特性に応じた効果的な指導法について」
第25回大会 「得意技の習得を目指した指導について」
第27回大会 「格技の特性を生かし、個人差を配慮した学習過程の工夫」
第30回大会 「女子高校における武道の実践」
第31回大会 「自分の課題を持ち、意欲的に高めあう柔道指導について-習熟度別学習-」
第33回大会 「自らの課題を持ち、意欲的に学習に取り組む能力の向上をめざして」
第36回大会 「武道『剣道』の特性を生かし、心豊かな人間性を育てる授業について-文武両道をめざして-」
第39回大会 「武道をとおして、逞しく豊かな心と体を育てる体育学習」
第43回大会 「心に迫る、体育学習を求めて」-やって楽しく、終わって心地よい体育学習への取り組み-

運動にともなう技能の獲得、定着にはかなりの時間と努力が必要である。中学校における学習を経ていると言っても、武道における技も同様であろう。分科会で報告された技の定着のための指導には2つの傾向が見られる。1つは習熟度別学習であり(第12回、第13回、第31回)、いま1つは、獲得する技の焦点化(技の精選)である(第17回、第24回、第25回)。
他には、武道特有の精神面の教育に関する報告がいくつかある(第30回、第36回、第39回)。

分科会主題(ダンス領域)
第8回大会 「充実した動き」
第9回大会 「心をこめた作品づくりの一考察」
第11回大会 「表現を豊かにするための効果的な指導はどのようにすれはよいか」
第12回大会 「ダンス指導の質を高めるには、どのようにしたらよいか」
第13回大会 「ダンス創作における集団と個の関係」
第15回大会 「限定された時間内で学校ダンスの効果的指導をどのようにしたらよいか」
第16回大会 「楽しい創作ダンスの学習をめざして」
第17回大会 「創作ダンスの指導法について-作品構成法の一考察-」
第23回大会 「みんなが目標を持ち、踊る楽しさを深める学習の指導はどうすればよいか」
第25回大会 「踊る楽しさを味わう-リズムと表現-」
第29回大会 「身体表現活動の自主的な取り組みを目指して」
第31回大会 「生徒が自ら課題を持ち、自主的に取り組むダンス学習を目指して-ダンスの創作から演出まで-」
第43回大会 「お互いに認め合いながら、自己を高める体育学習」
-郷土芸能「阿波踊り」を通して-

高校生もダンスにあまり興味や魅力を感じない。その原因と解消法を検討している。取り上げられた検討対象は以下のようである。動きづくり(第11回、第29回)。個人とグループの関係(第13回、第17回)。モティーフづくり・作品づくり(第16回、第17回、第29回)。

分科会主題(体育学習全般)
第1回大会 「高校のクラブ活動の指導は、どのように進めるか」
「体力を高めるための学習指導法をどのようにするか」
第2回大会 「正課体育と学校行事の関連はどのようにすればよいか」
「体育クラブの望ましい活動のあり方はどのようにすればよいか」
第3回大会 「各種運動教材配当における地域的問題点」
「体育学習における評価と活用」
第4回大会 「体育における指導の問題点」
「体育における評価の問題点」
第7回大会 「学校体育のなかで体力つくりをどのように進めたらよいか」
「勤労生徒の実態にもとづく、徒手体操の段階的指導による体育学習が体力つくりにどのような効果をもつか」
第10回大会 「創造性を高める授業の展開」
第14回大会 「全参クラブ(必修クラブ)の現状と問題点について」
「体育の効果的指導をどのようにしたらよいか-特に望ましい態度・習慣の育成について-」
「教育機器を活用して、効果的な指導法を研究する」
「東京都高等学校定時制体育の諸問題」
「東京都高等学校体育的行事の実態と問題点について」
第16回大会 「サーキットトレーニング活動の取り組みについて」
第17回大会 「運動の習慣化をめざした指導」
第18回大会 「新学習指導要領による体育の年間指導計画」
「東京都の定時制高校生徒の実態に即した体育実技の指導法」
「体育の効果的指導法はどのようにしたらよいか」
第19回大会 「高校生における持久力養成のためのトレーニング処方とその実際」
「授業における基礎体力づくり」
「体育指導における望ましい態度・習慣の育成」
第20回大会 「クラブ活動の効果的実践」
第21回大会 「生涯スポーツへの意欲を高める工夫-再動機づけ-」
「全校生徒の体育活動の活発化を目指して」
第22回大会 「機器を活用し、生徒自らが課題をもって取り組む体育学習」
第24回大会 「健康・体力つくりに意欲的に取り組む生徒の育成を目指す体育学習のあり方」
「意欲的に運動に取り組む生徒の育成を目指す学習評価について」
第27回大会 「意欲的に取り組める体育の指導法をめざして」
第28回大会 「自主性を伸ばす体育の効果的指導を求めて-客観的評価方法の採用と体力向上を目指した体育指導-」
第29回大会 「生徒が意欲を持ち自ら進んで取り組む指導を目指して-視聴覚機器の効果的活用-」
第30回大会 「生涯体育に結びつく体育授業のあり方を求めて」
第32回大会 「自ら進んで自己の能力にいどむ生徒の育成-強行遠足における自己認識と自己開発-」
第33回大会 「個々の能力を引き出し、楽しさと意欲を育成する男女共習授業をめざして」
第34回大会 「生徒一人一人が自主的に取り組む体育学習の実践に向けて字校における体育的活動と関連を重視して-」
第38回大会 「相互理解を深め、自らを高める体育学習」
第40回大会 「一人一人が生き生きと動き、個性を生かす体育学習をめざして
第41回大会 「自ら学び、自ら考え、積極的に課題に取り組む体育学習」
第44回大会 「自ら求めて運動に親しみ、自己を高める体育学習」-レスリングを手がかりとして-
「自己の体に関心を持ち、互いに高め合う体育学習」~富山商業高校合同体操を通して~
「生徒自らが学び、自ら考える力を高める体育学習」  -互いを認め合いながら、生徒同士が教え合う授業-   
第46回大会  「体のしくみや動かし方を理解し、運動実践につなげる体育学習」 ~高大連携の取り組みを通して~
 「運動についての科学的理解を深め、実践に生かせる力を育む体育学習」  
第47回大会    自らの課題解決をめざす中で、「共にわかる・できる」楽しさを共有し、生涯スポーツにつながる体育授業
「自ら学び、自ら考えながら、確かな運動・スポーツの力を育む体育授業」   
第48回大会 「グループで課題を見つけ、自ら主体的に解決する力を育む体育学習」-PDCAを構想に入れた学習シートの工夫と活用を通した体育授業の実践-
「身体のしくみや動かし方を理解し、運動能力の向上につなげる体育学習」-動きの質を高めるための視覚情報の活用をとおして-
分科会主題(選択制体育)
第30回大会 「自ら進んで運動に親しむための選択制授業をめざして」
第31回大会 「自己教育力を引き出す選択制授業の効果的な指導の在り方を求めて-領域選択の実践より-」
第32回大会 「自ら進んで運動を実践する選択制授業を目指して取り組む体育」
第33回大会 「生涯体育に結びつく選択制授業をめざす中で自ら進んで取り組む体力つくりをどうとらえるか」
第34回大会 「自ら進んで計画的に運動に親しむ選択制授業を目指して」
第35回大会 「生涯を通じて健康を考え、運動に親しむ態度の育成」
「生活にスポーツを取り入れ、すすんで実践する態度の育成」
第36回大会 「生涯体育の基礎を培う選択制授業の研究について-自己教育力を引き出す授業をめざして-」
第37回大会 「自分らしいスポーツライフの創造」
「生涯スポーツ、その仲間づくり-3学年縦割り共習授業において-」
第38回大会 「運動への興味関心を発展させる体育学習」
「自らの豊かなスポーツライフを目指す体育学習」
「個々のライフステージに即した、スポーツを実践する能力や態度の育成-異学年集団の男女共習による選択制授業-」
第40回大会 「運動への興味・関心をかもしだす体育学習-本校の自主自律の校風を見すえた体育学習の授業改善-」
第41回大会 「基礎・基本をしっかりと身につけ、楽しく実践できる体育学習をめざして」
第42回大会 「生徒自ら主体性を持ち楽しく取り組む選択制授業の創造」 -楽しく、いい汗かこう-
「互いの人間性を高め合う体育授業をめざして」-助け合い学び合い-

クラブ活動の検討がいくつかある(第1回、第2回、第14回、第20回)。部活動については、実績を出すにいたった実践の紹介が数件ある。他校種では見られなかった体力つくりの検討がある(第1回、第7回、第16回、第19回、第24回)。
第24回大会以降は、意欲的に運動に取り組む生徒の育成を進めている。そこには評価の工夫や教育機器の使用の工夫などが見られる、また、各校に独自な校風に基づいた体育の創造も見られる。第30回大会以降は、選択制が取り入れられ、生涯スポーツへの方向性をおさえながらも、生徒の自主性の育成を図って生徒の主体性を尊重した授業の実践をすすめている。