特別支援学校部会

特別支援学校部会も幼稚園部会と同様、1大会1分科会の開催が大半である。分科会主題とその研究概要を開催年度順に列挙した。

特別支援学校分科会主題および研究概要要覧
第14回大会 分科会主題「心身障害者の実態に即した効果的な指導はいかにあるべきか-体を動かすよろこびの学習をめざして-」

研究概要:障害の重度化・多様化の傾向の中、身障者部会が新設された。1979(昭和54)年度の全員就学義務制をひかえ、過去15年間の推移と比較しな がら現状の問題と今後の課題を報告した。
<問題>1)身体の形態は見かけ倒しが多く、基本的な動きができない、2)運動機能の不全の原因はどこにあるのか (潜在能力か、学校か、家庭か)、3)幼児からの指導と環境の改善。
<課題>1)技能の系統的指導のスモールステップ化、2)さらなる情報交換、3)統合 教育の研究、4)障害児教育での体育の位置づけ。

第18回大会 分科会主題「健康づくりをめざした全校体育の実践」

研究概要:運動発達調査、健康実態調査によりながら全校的な体力づくりに取り組んでいる、グループを編成し、「歩く」「走る」を基盤にしながら、「歩く力を豊かにする」「目標に向かって走る」「全力で走る」などのグループごとのねらい、活動内容で授業を進めている。

第20回大会 分科会主題「障害の種別に応じて、それぞれの体育学習をどのように工夫しているか-運動内容・用具等の現状と課題について-(視覚・聴覚・精神薄弱・肢体不自由・虚弱)」

研究概要:大阪府下の肢体不自由児のボール運動の実践を持ち寄り、「ボールという素材に直接、手、足、体幹であるいは道具を用いて働きかけ、発達段階に応 じて運動文化のもつきまりやルールに従わせながら身体操作を高め、面白さや身体発達について学習し、生活をより豊かにしていくことを目標とする領域」と ボール運動を規定し、運動機能障害、認識発達、生活、集団編成等の要素から、この目標設定を検討した。

第22回大会 分科会主題「児童生徒が障害をのりこえ運動する喜びを味わえるようにするための学習過程はどうあるべきか」

研究概要:1979(昭和54)年度の養護学校設置義務化以来、児童・生徒の障害の重度化・重複化・多様化が進んでいる。そこで運動の実態の同一傾向集団を編成し、それに基づく指導方法・指導内容による段階的指導により、運動する喜びを味わえる体育活動を検討した。

第23回大会 分科会主題「一人一人が自分の力に応じて運動を楽しむ学習の指導はどうすればよいか」

研究概要:障害の状態は年々重度、重複化している。その中で生涯スポーツを考えると、能力の伸長もさることながら、各自の力に応じて運動を楽しむことを目 的とした授業の展開が重要となる。研究の結果、以下の面を基底としながら、みんなが楽しく授業に参加できるように、一人ひとりの実態に応じたルールの工 夫、指導者や仲間の補助、協力を配慮をする必要があることがわかった。「授業のあり方」-ゲーム中心のゲーム・話し合いと練習・ゲームの流れ、チーム編成 は児童・生徒による。「学習活動の望ましい姿」-めあてを持って進んで活動する、場づくり・ルールの工夫ができる、協力して楽しくボール運送をする、考え てゲームをする。「教師の関わり」-めあての適切さの確認と助言、チームワークを重視した助言、健康状態の確認、施設・用具の確認。

第24回大会 分科会主題「障害の種別や程度に応じて、楽しく運動に取り組む児童生徒の育成を目指す体育学習のあり方」

研究概要:意欲を持って運動に取り組ませる体育学習をめざし、教科体育の充実(学習集団の工夫-学年別や能力別、体操セットの導入・実施)、体力つくり時 間の設定(サーキットコースの設置、はだしやはだかでの活動)、「親と子の楽しい運動」の実施、環境の整備(固定施設・遊具の制作・設置、安全点検)を 図った。

第25回大会 分科会主題「やる気をおこさせる体育学習について考える」

研究概要:「やる気をおこさせる体育学習」を目標に次のようなボール運動の実践に取り組んだ。
1)感覚やボールに対する操作性を養い、高める-テニスボー ルやスポンジボールによるボール慣れ・恐怖心の除去、目と四肢の協応動作、手具の工夫
2)ゲームを楽しみ、社会性を養う-課題別グループ分け、グループ 内での競い合い
3)体力を培う-ボールを使った準備運動、動きの多い練習課題、サーキットトレーニングの導入

第26回大会 分科会主題「障害の種別や程度に応じた楽しい体育的学習指導の在り方を求めて」

研究概要:知的能力の遅れ、身体的障害、自閉、表出言語を有しない、などさまざまな児童生徒がおり、取り組みの意欲や実際の動きに大きな差が見られる。こ れらの児童生徒一人ひとりが楽しく体育的学習に参加し、「できた」という自信を持ち、さらに意欲へとつなぎ、運動好きになっていくことを願い、取り組んだ 実践である。小学部では、「身体活動を楽しむ中で、情緒の安定や体力を養う」ことを目標に、特にゲーム化、遊び化を試みた。中学部では、「運動に楽しく参 加することを通して、情緒の安定や体力の向上を図る」ことを目標に、グループに分け、能力にあった形での指導を試みた。高等部では、能力別指導を取り入 れ、「運動をお互いに楽しみ競い合う中で、強い体力を養う」ことを目指した。このほか、幅のある内容を用意したり、一つひとつの動作が身につくまで繰り返 し行えるように計画したり、できる運動から取り組ませ、自信と意欲をつけさせる工夫、ルールや教材教具の工夫を行った。

第27回大会 分科会主題「生き生きと活動できる体育指導を求めて-球技指導におけるホッケー導入の試み-」

研究概要:本校ではスタディーごとで授業集団が編成されるので、障害の程度は軽度から重度まで混在する形になる。このような条件の中で、個々の状態にあっ た体力つくり、身体機能の向上、運動量の確保を考えると、多くの種類の運動の経験のない生徒たちが興味を持って取り組め、かつ相当量の運動量がある種目を 選定する必要がある。そこで「水泳」と「ホッケー」を2本柱として設定し、取り組んだ実践である。

第28回大会 分科会主題「からだつくりをめざしたよりよい授業を求めて-リズム遊び、生活単元学習、集会活動-」

研究概要:「リズム遊び」「生活単元学習」「集会活動」を通して、日常の生活の中で見られる基本的動作の改善や運動するよろこびを味わいながら、すすんで 「からだづくり」のできる児童・生徒の育成に努める。さらに各部ごとの主題を設定し、研究の視点を持って実践に取り組む。その結果、指導上の工夫や個々の ねらいの明確化によって、子どもの動きを待ったり、ポイントを絞って見られるようになった。各部とも、子どもたちが意欲や自信を持って取り組むようになっ てきた様子が伺える。

第29回大会 分科会主題「一人一人が生きる喜びを見出す体育指導」

研究概要:からだを動かすことが子どもにとって”快”であると感じ、子どもが取り組んで「おもしろい」「もっとやってみよう」と感ずる子どもの情意を大切 にした指導が成立した時、子どもは生き生きと活動し、新しい力を身につけていくことが可能になり、一人ひとりが生きる喜びを見出すと考える。
<目的>授業 の構築と展開、ならびに指導の手立てのあり方を探る。
<方法>目標を明確にした授業の設計、子ども自ら取り組む指導の工夫、評価を生かす授業の展開の3点 から、一人ひとりが生きる喜びを見出す体育の授業の基本構想を立て、それに基づき、授業を構想・展開する。
<結果>子どもの持つ認知的発達および情意的傾 向をとらえ、子どもの到達水準に応じ「わかる」「できる」「やってみよう」と思うような学習課題を提供し、それを基本に、1つの基本的「動き」を形成し、 発展、統合させる過程を通し、「よい動き」「よりよい動き」を獲得させていくことを考え実践した。その結果、技能面、情意面でも個々に向上がみられ、課題 への取り組みや教師とのかかわりがスムースになってきた。

第31回大会 分科会主題「運動することの楽しさにふれ、生き生きと活動する体育学習-肢体不自由児養護学校におけるボール運動の実践について-」

研究概要:本校の児童生徒は、身体の動かし方にぎこちなさがあったり動きも遅かったりするが、運動することに抵抗感はなくむしろ楽しんでいるといえる。肢 体不自由児の体育学習を考えるとき、児童生徒一人ひとりの実態、特性を把握し指導内容を検討していかなければならないことはいうまでもない。また、一般に 行われているスポーツをそのまま取り入れて指導するというのは困難な点が多い。そこで、上記主題を掲げ、高等部の「すわりタッチラグビー」を取り上げ、さ らに指導に工夫、配慮を加え、児童生徒のより積極的な取り組みを図った実践である。今回特に工夫、改善した点は、ルールの簡略化、移動は膝立ちなど、タッ クル禁止、円筒形の布製ボール、コートを狭く、などである。生徒たちの取り組みは意欲的で、表情が生き生きしている。

第32回大会 分科会主題「たくましく、生き生きと活動する体育学習の在り方-盲人バレーボールを通して-」

研究概要:視覚障害があることにより、消極的になりやすい生徒たちに、自信を持たせ、他者との対等な関係の中で、何事にも積極的に取り組む姿勢や明るい雰 囲気づくりをめざす。また、運動移動などの平面的感覚から立体的感覚を身につけ、感覚機能の向上も図りたいと考える。盲人バレーボールの学習を通して、生 徒が障害を克服して最大限に能力を発揮できるよう活動させたいとの願いから主題を設定する。集団の一員として役割を果たすとともに、運動の楽しさを知り、 なおいっそう生き生きと活動する生徒を育てたい。本校独自の特別ルールを考案し、ゲームでの競い合い助け合いにより、運動の楽しさを知り、好ましい人間関 係を育むことができるよう配慮して授業を構想し、実践している。

第33回大会 分科会主題「実態に応じて運動の楽しさを味わい、生涯にわたって運動する意欲を育てる体育学習-リズム的運動を通して-」

研究概要:エアロビクス体操の指導を通して、健康なからだをつくり、リズムにのって自由にからだを動かすことが子どもたちにとって気持ちのよいことだとい うことに気づかせたい。エアロビクス体操の長所を生かし、障害を持った子どもたちでも手軽に効果的に、そして何よりも楽しく全身運動ができるような内容や 指導方法について考え、高等部の体育授業で取り組んだ実践である。今まで動き続けることが難しかった生徒がからだを揺することができたり、みんなと一緒に 動き回ったり、簡単な模倣運動ができるようになったりと少しずつ変化がみられるようになった。

第34回大会 分科会主題「一人一人が生き生きと活動し、生涯にわたって運動する意欲を育てる体育学習-主体的に取り組む体育学習のあり方-」

研究概要:発達を促す運動経験や身体活動の不足により、健康を保持増進するための基礎的体力や運動機能が十分に育っていない者が多い。そのため、将来の社 会参加を促すうえにおいても身体的機能の向上を目指した体力づくりに取り組んできたが、「鍛える」「教え込む」といった指導形態が強くなってきた。このこ との反省に立つとともに、「自己教育力の育成」「生涯体育・スポーツ」の観点から主題を設定する。幼稚園部では遊びを通して、小学部では興味・関心を高め ることや、成就感を高めることを通して主題に迫る。教材、教具の工夫や指導方法の工夫、改善を通して子どもたちの体育の授業に対する取り組みの姿勢や意欲 が向上してきていると同時に、授業内容も子どもたちの実態に応じて細分化される など、改善されつつある。

第35回大会 分科会主題「個に応じた新しい球技の実践」

研究概要:以前に比し、個人の技能の開きが大きくなってきており、学習者の技能差を踏まえた指導が必要である。また、ゲーム中の様子を見ると、技能の優れ た特定の者にボールが集中し、技能の劣っている者の活動が制限される傾向にあるため、技能の高低にかかわらず、一人ひとりが運動特性を味わい主体的に運動 できる方法の検討が必要であることより主題を設定。
<方法>小・中・高の学部別に球技に関する指導プログラムを作成し、実践する。実践を通して、発達年齢 や運動技能の実態に応じた実践的指導の在り方を考察する。
<結果>
<小学部>児童による主体的な役割分担が、お互いの運動適性や長所を分かり合い、お互い のよさを引き出す結果につながった。
<中学部>ゲーム中は介助に頼らず、学習者自身のカでフレイすることを原則としたことにより、個人の技能が試され、目 的とする運動遂行において外的な影響を受けることはなく、主体的・積極的なプレイを見ることができるようになった。
<高等部>学習当初は、動きの生かし 方、作戦の立て方がよくわからなかったが、各チームに指導者が1人ずつ入りかかわることで、次第にチームプレイの有利さがわかり、役割や作戦に変化が見ら れるようになった。

第36回大会 分科会主題「体を動かす楽しさにふれ、生涯にわたって運動をする意欲を育てる体育学習」

研究概要:小学部・中学部・高等部教育の一貫性と児童・生徒の個々の能力および特性に応じた指導を重視する中で、楽しく取り組めるような体育学習を行いつ つ、卒業後、社会人になっても楽しく運動に参加できる大人になってほしいとの願いから主題を決定した。
<目的>自分から楽しく身体を動かせる授業づくり (小学部)、身体を動かす楽しさにふれ、運動する意欲を育てる(中学部)、障害の重い生徒たちの「体育」の授業づくり(高等部)、をめざす。
<方法>「気 持ち」「意欲」をキーワードに児童の姿をとらえ、児童の気持ちの動きに重きを置き、児童が自分から「してみたい」と思う授業づくりを進め、事例研究による 問題点の考察を行う(小学部)。障害の軽重にかかわりなく、「誰もが自分自身の体の主人公になり、楽しめる体育」「自分からやりたいと思い、積極的に体を 動かしていくことができる遊具」等について検討しながら、教材作りを進める(中学部)。個人にあわせた課題設定、小さなステップアップの中で達成感を味わ わせ、意欲を高めるよう配慮して授業を実践する(高等部)。
<結果>各部とも主題に迫る成果が見られたとともに、新たな課題も出てきた。

第37回大会 分科会主題「生き生きと主体的に活動する児童・生徒の育成-体育的活動の取り組みをとおして-」

研究概要:「意欲」は、学習活動を促進し、学校生活を豊かにするだけでなく、将来の自立的な生活にも欠かせないものである。この「意欲」を育てるという観 点から研究・実践を進める。主体的に活動する子供を育成するための指導方法や内容を検討する。
<方法>体育授業と「朝の運動」等を通じて実践。各部とも体 育的取り組みの内容は、身体活動を出発点として、活動自体を楽しむ段階、運動技能を習得する段階、スポーツを楽しむ段階へという発展計画の中で位置づける ようにし、発達段階や障害の特性に応じた指導に取り組む。
<結果>「朝の運動」に取り組むことで、年齢の異なる児童同士、または多くの教師とのかかわりが 広がり、児童が見通しをもって生き生きと取り組む姿が見られ始めた(小学部)。個々の生徒の十分な実態把握に基づく授業の具体化に よって、より効果的な個への支援のあり方が明らかになってきた。縦割りグループによって人間関係の広がりや深まりが見られるようになってきた(中学部)。 学習集団を学年の枠を越えた発達段階別グループにしたことにより、実態にあったゲームを題材として取り上げることができ、生徒が自信を持っていっそう意欲 的に活動に取り組むようになった。自主的な活動や仲間と共に取り組む姿も見られるようになった(高等部)。

第38回大会 分科会主題「自ら考え表現できる児童生徒の育成をめざして-楽しく主体的に取り組める体育の授業づくり-」

研究概要:「言われるがままではなく、自分なりに考えて行動できるようになってほしい」「自分の思いや考えを相手に伝え、より豊かな人間関係を築けるよう になってほしい」という教師の願いのもと、教師主導型の教え込み教育からの脱却を図る。このことは体育の教育においても成り立つと考える。
<目的>「運動 好きな子」を育てる体育の授業づくり。さらに、そのことを通して、「自分で考える」「自己決定できる」子どもの育成を目指す。
<方法>一人ひとりの実態に 応じて運動の楽しさが実感できるような学習過程や場づくりの工夫。イメージする力の弱さ、動作模倣や協応動作の困難さを示すことが多い児童生徒に対し、分 かりやすく取り組みやすい活動の工夫。
<結果>運動に対する意欲の高まりが見られるようになった。その一方で、「運動を楽しめるように」と思って計画して も、教師は「できないところに目がいきがち」で、学習過程の工夫が生きず、自主的な活動が阻害される等の問題点があがってきた。

第39回大会 分科会主題「乗馬学習を通して、集中力の育成と情緒の安定を図ることをめざして」

研究概要:人と競うことなく、馬とのコミコニケーションによって上達する乗馬は、友人関係を築くのが苦手な生徒たちにとってはよい影響を与えると考える。 また、乗馬は特別な体力や運動能力を必要としないため、運動経験が少ない生徒や苦手な生徒も能力に合わせて行うことができる。体力・運動能力の向上や集中 力の育成、情緒の安定を図るのみでなく、障害者の「生涯スポーツ」につなげることができるものとしてとらえ、取り組んだ実践である。生徒たちは、自分の思 い(「歩きたい」等)を馬に伝えるためにいろいろな行動をすることを通して、1つの行為が1つの反応をもたらすことを知り、主体的に取り組む力が育まれ た。馬に乗る前後に付随する活動にも進んで参加することができた。卒業後の生涯スポーツという点でも一石を投じることができた。

第40回大会 分科会主題「身体を動かす楽しさを知り、仲間とふれあう体育学習のあり方について-現代的なリズムのダンス・創作ダンスを通して-」

研究概要:中学部生徒の実態として、自発的に活動することが少なく、受け身であったり、指示待ちであったりする傾向が見られる。しかし、「ダンス」におい ては、動きは小さく乏しいものの、音楽に合わせ自分から自然に身体を動かす姿も見られる。そこで、「ダンス」の学習の中で生徒たちが仲間と一緒に身体を思 い切り動かし、主体的に楽しく取り組む姿を思い描き、「動く楽しさ」や「自己表現の喜び」を仲間とかかわり合いながら味わうことのできる授業をめざし、取 り組んだ実践である。

第41回大会 自ら進んで運動に親しみ、仲間と協力し喜びを共有する体育学習~創作ダンス・バスケットボールを通して
第42回大会 「生きて輝く今日と明日」-わかばリズミックで楽しく体力づくり-
第43回大会 「自ら進んで運動に親しみ喜びを味わうとともに、健康と体力づくりを目指した体育学習」    
第44回大会 「仲間とともに学び、運動する喜びを味わえる体育学習」
第45回大会 「自ら進んで運動に親しみ、仲間と協力できる力を養う体育学習」  
第46回大会 「身体感覚を養い、体を動かす喜びを味わえる体育学習」 ~意欲的な活動を引き出す教材教具の開発をめざして~   
第47回大会 「児童生徒が主体的に活動し、運動する楽しさを味わえる体育授業のあり方」  
第48回大会 「運動の楽しさを自らの力で追求する児童生徒の姿をめざして」-生涯にわたりスポーツに親しむことができる子どもの育成-

1978(昭和54)年の心身障害者の全員就学義務制(養護学校設置義務化)をひかえ、1975(昭和50)年に本部会が身障者部会として新設されたことの意味は大きい(1964年の第8回大会において一度、分科会は持たれている)。この先導的旗揚げがあったからこそ、1978(昭和54)年の義務化以降は連続して分科会を持つことにつながっている。
こうしたなか、部会設立の当初からあった障害の重度化、重複化、多様化は進む一方である。したがって、本部会の研究は、児童生徒の発達とともに障害の程度にも沿わなければならない。テーマは幅広く、検討は多面的にならざるを得ないが、一人ひとりに応じた指導の工夫の展開がなされてきている。
それは、「運動の実態の同一傾向集団を編成し、それに基づく指導方法・指導内容による段階的指導により、運動する喜びを味わえる体育活動を検討」(第22回)、「各自の力に応じて運動を楽しむことを目的にした一人ひとりの実態に応じたルールの工夫、指導者や仲間の補助、協力の配慮」(第23回)、「身体活動を楽しむ中で、情緒の安定や体力を養うためのグループ分けや能力別指導の工夫」(第26回)、「日常生活で見られる基本的動作の改善や運動する喜びを味わいながらのからだづくり」(第28回)、「からだを動かす時の感情を大切にした目標、指導、評価の工夫」(第29回)、「たのしく全身運動ができる内容(エアロビクス)や指導方法」(第33回)、「小 学部では『してみたい』、中学部では『楽しめる』、高等部では『達成感を味わう』授業」(第36回)などの研究を経て、今では「一人ひとりの実態に応じて運動の楽しさが実感できるような学習過程や場づくりの工夫」(第38回)という検討がなされるに至っている。